海外生活の現実 良い?悪い?
たくさんの日本人が憧れ、夢を抱く海外生活、果たしてその現実は?イギリス語学留学、アメリカ大学院留学、日本とカナダ両方の企業でエンジニアとして就職、仕事を経験した著者が語る、海外生活の現実とは・・・
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アメリカ大学院の授業
人生初のアメリカでの授業は、IT Management、という授業でした。このクラスは技術系ではなく、ITビジネスに関するクラスでした。夕方4時半に授業が始まり、最初はグループに別れて自己紹介がありました。これはまあ何度も語学学校などでやってきたので、問題なく終わりました。

その後、教授の講義が始まってから私が見たものは、今でも忘れられない衝撃的なものでした。なんと、多くの生徒が手を挙げて、教授に質問をしたり、意見を述べはじめたりしたのです。もちろん日本でずっと教育を受けてきた私はその光景をみて何も出来ず、しかも授業内容を把握さえできませんでした。さらに、Syllabusという2、3枚の紙が配られました。私は当時まだSyllabusという存在そのものを知りませんでした。とりあえずその配られた紙を読むと、それが授業の内容に関する説明、であることを理解しました。そのSyllabusには、3ヶ月で、論文を合計4つ書く、という課題が書かれていました。しかも最初のエッセイは5ページ程度で、3週間後提出と書かれていました。私がすぐに思ったことは、なんということだ、そんなものを3週間で書けるわけがない、でした。その論文課題のうち3つは5ページ程度、残りの1つは15-20ページ程度、ということでした。さらに教授に、毎週教科書を15-20ページ、授業の前に読んでくるように言われました。とにかくこれはまずい、大ピンチだと思いました。授業終了後、教室の外では、多くの生徒がそのクラスについて心配事を話していました。特に英語を母国語としない人たちはパニック状態でした。ほとんど私でも理解できない英語を話すような中国系の生徒がものすごく心配していたので、それを見て、心配なのは自分だけじゃない、と少しだけ安心しました。

さて、テキストを1冊買い損ねていたので、本屋へテキストを買いに行きました。そのときに一緒に買いにいった友達は、中国人、ビルマ人、インド人で、みんなそろって中古の本を買っていました。私が新品の教科書を買おうとすると、なんで新品買うの?と不思議そうな顔で見られました。明らかに中古の本は誰かがペンで書いた跡があるし、べつに10-20ドル程度なら変わらないし、勉強道具だし、と思っていましたが、なんとなくその、なんで新品買うの?という言葉に驚き、何も答えられませんでした。とても考えさせられるものがありました。日本人は本当に恵まれていることを実感しました。自分はたまたま運良く日本に生まれ、たまたま運良く日本の普通の家庭で育った、たったそれだけのことで他の国の人よりも恵まれているという事実がどれだけラッキーなのか、改めて考えさせられました。

2日目には別の授業がありました。今度はInternet Networkingというクラスで、Undergraduate、つまり学部生と合同のクラスでした。このクラスでは、自己紹介などはなくいきなり講義が開始され、FTP、Telnet、Pingなど、Internet Networkingの基本的なことが内容で、内心、このクラスならいけるぞ、と思いました。その学期には、さらにもう一つ、JAVA Programmingのクラスも取っていましたが、こちらも技術的な内容で得意分野でしたので、特に問題なく授業についていけました。

2004年春学期には、迷った末、4クラス取ることにしました。学科ではAdvisorの許可なしに3クラス以上取ることはできないルールになっていましたが、Advisorの許可を得て4クラスを取りました。他にも4クラス取っている生徒は2、3人しかいませんでした。そのうちの1クラスは、学科で最も厳しいと言われていたクラスでした。そのクラスは毎週75ページ程度の読み物の宿題と簡単なテストがある。しかし最初の試験ではクラス平均60点に対し、90点を取ることができ、これも技術的なクラスということで、特に理解するのに問題はありませんでした。春学期はすべてA成績をとることができました。ちなみに私の大学院では、生徒の20-30%がA成績、残りのほとんどの生徒はB成績、Cを取る人もいましたが、Cを2つ以上取ると退学、そして平均成績がB以上でないと卒業できない、というルールでした。また52単位で卒業、つまり1クラス4単位なので13クラスを取れば卒業できました。仕事をしながら6年かけて卒業する人もいれば、私のように1年4ヶ月で卒業する生徒もいます。

2004年秋学期は、就職活動との兼ね合いもあり、残りの5クラスをすべて一気に取ることにしました。春学期にすべてAをとったことで教授からの信頼も得られていたため、5クラスを取る許可が出ました。その学部で5クラスを1学期に取る生徒は初めてだったそうです。宿題やProjectなど、時間のかかるものが多くて大変でしたが、何とかすべてのクラスでA成績を取ることができました。12月に大学生と大学院生共同の卒業式がありましたが、12月卒業の生徒は少なくあまり大きなものではありませんでした。

全体的に授業の内容は、日本の大学のクラスに比べ、実社会でそのまま使えるようなものが多かった。日本の企業に入って、最初の半年研修などがあるが、その研修がまさにこの大学院の授業に近かった。取得したクラスは、JAVA Programming、Internet Networking、Database、IT Management、Windows2000 System管理、System Analysis and Design、GUI System Designなどで、コンピュータに多少の知識がある人はわかると思いますが、実社会で即戦力として使えるようなものばかりなのです。アメリカの会社では、大学、大学院の卒業生が実社会に入ると、あまり研修などはなく、即戦力として働きます。日本の企業では、新入社員は数ヶ月間の教育を受けさせてもらえますが、アメリカではそのようなものはありません。

成績の話をしますと、最初に受講した授業のIT Managementだけ、クラス平均成績をぎりぎり超えられませんでした。Essayを書くことと、プレゼンテーションは、現地のNativeの生徒には負けました。アメリカの教育では小学校からEssayを書いたり、ディスカッションをしたりといった訓練をします。たとえば、小学生が教科書を読んで、その内容をみんなの前で10分以内に説明する、などという授業があるそうです。子供の頃からそのような訓練をしている生徒と、まだ英語を覚えて数年の自分とに、差が出るのは当たり前でした。

逆に、例えば、JAVA Programmingのクラスでは、論文の結果がクラスTOP成績をもらえました。そのグループProjectではありましたが、BlackjackのProgramming Codeを解析し、オリジナルの特別ルールをそのCodeに組み込みました。そのProjectはクラスTOPの得点をもらえました。Programmingなどの技術的な功績は非常に評価されます。

わけのわからないまま始まった大学院の授業でしたが、徐々にクラスにも慣れ標準2年の大学院コースを1年4ヶ月で卒業することになりました。始まる前は学ぶことより、何とかついていけるかどうかさえ不安でしたが、それを考えると自分でも良くやったと思います。成績も、クラスでTopレベルを維持することができました。概していえば、アメリカの大学院は、授業の難易度は日本の大学より低いと思います。しかし、授業内容をきちんと誰でも理解できるように、生徒の立場に立って教えてくれます。またDiscussionやプレゼンテーションが多く、実社会にそのまま使える内容が多かったです。

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